少し詳しい治療理念

  私たちは「心を病む」ということを人が人として生きる際に自分自身の心と身体や、人との関係性及び社会との関係性について、思い悩み生き辛く感じ、結果的に、身体・心・人との間柄・社会との関係に「歪み」を生じた状態。と受け止めています。それらにはライフ・スタイルが関係しています。人と協力・協調するよりも独りよがりに陥ると、周りの方々とのコミュニケーションが円滑にできなくなってしまいます。その「ズレ」を独自の方法で修正しようとされますけれども、結果、そのことで疲れてしまい、「心の疲労状態」に陥ってしまいます。そのような時、歪みのしわ寄せは身体気持ち人との間柄・社会との関係行動等々に出ます。

 

身体: 頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、息苦しさ、動悸、息切れ、肩こり、腰痛、胸苦しさ、手足の痺れ強張り、腹痛、便秘、下痢、睡眠障害、異常な痛み・触覚・知覚障害、歩行障害、言語障害、等。

 

気持ち: 焦り、イライラ、不安、憂うつ、落ち込み、失意、居ても立ってもいられない気持ち、希望の持てない心、死にたいくらいの心持、孤独、孤立、人に会いたくない気持ち、人に心を話したくない気持ち、全く人を避けてしまいたい気持ち、周囲の人から自分のことを取りざたされている感じ、自分の噂をされている感じ、人から死ねとか殺すとか言われている感じ、等。

 

人との間柄・社会との関係: 家族との間柄ですら安心感が持てない、相和すことができない、腹立たしさが収められない、話し合っても心がずれてしまう、子どもの養育・教育に自信が持てない、お年寄りの介護に疲れ果てる、異常なまでに家事に拘ってしまう。職場においては、気持ちの塞がりから気楽に相談ができない、仕事に集中ができない、周りの人たちとの協力関係が作れない、仕事上異常に疲労感を覚える、ビジネス上必要であるにもかかわらず人と対面できない、上司の目を異常に気にする、恐れる必要はないのに部下からの突き上げを恐れる、出てはならない場面で感情が突出する、周りの同僚から受け入れられていない阻害されていると感じてしまう、等など。家庭に閉じ籠ってしまい外へ出れなくなる、人ごみが異常に怖く見える、乗り物に乗れない、等。

 

行動: お酒・ギャンブルが止められない、シンナー・覚せい剤に手を出してしまう、後先考えずに多額の買い物をする、異性関係で苦しんでいる、思わぬ事故・怪我をなぜか繰り返す、破壊・暴走など犯罪に触れる行動まで衝動的になってしまう、等。

 このような皺寄せ・歪みを生じたとき、心の中心である自我状態はエネルギーを消耗し、構造はバランスを失い、自我疲労・神経疲労状態を抱えてしまいます。

 

私たちクリニックでは、上記の疲労状態の回復の方法を本人さんとの説明と了解のもとで、また同時に家族の方の理解と協力のもとで、治療のプラン・プログラムを立てて行くことになります。